経営情報システム

中小企業診断士:2017年度経営情報システム(16-20)

【第16問】
データベースに蓄積されたデータを有効活用するためにデータウェアハウスの構築が求められている。
データウェアハウスの構築、運用あるいはデータ分析手法などに関する記述として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

  1. BI(Business Intelligence)ツールとは、人工知能のアルゴリズムを開発するソフトウェアをいう。
  2. ETL(Extract/Transform/Load)とは、時系列処理のデータ変換を行うアルゴリズムをいい、将来の販売動向のシミュレーションなどを行うことができる。
  3. 大量かつ多様な形式のデータを処理するデータベースで、RDB とは異なるデータ構造を扱うものに NoSQL データベースがある。
  4. データマイニングとは、データの特性に応じて RDB のスキーマ定義を最適化することをいう。

 

【解答と解説】
解答:ウ

ポイント

BI
企業の情報システムなどで蓄積される膨大な業務データを、利用者が自らの必要に応じて分析・加工し、業務や経営の意思決定に活用する手法。

ETL
データベースなどに蓄積されたデータから必要なものを抽出(Extract)し、目的に応じて変換(Transform)し、データを必要とするシステムに格納(Load)すること。

NoSQL
データベース管理システム(DBMS)の分類を表す用語で、現在最も普及しているリレーショナルデータベース(RDB/RDBMS)とは異なる方式の総称。RDBでデータの問い合わせや操作に用いるSQL言語を使わずに管理することからこのように呼ばれる。

データマイニング
情報システムに蓄積した巨大なデータの集合をコンピュータによって解析し、これまで知られていなかった規則性や傾向など、何らかの有用な知見を得ること。

e-words引用

 

解説

  1. 不適切です。BIは企業の情報システムなどで蓄積される膨大な業務データを、利用者が自らの必要に応じて分析・加工し、業務や経営の意思決定に活用する手法です。説明はPyyhonのようなソフトのことと言っています。
  2. 不適切です。ETLはデータベースなどに蓄積されたデータから必要なものを抽出(Extract)し、目的に応じて変換(Transform)し、データを必要とするシステムに格納(Load)することです。
  3. 正解です。NoSQLの適切な説明です。
  4. 不適切です。データマイニングは情報システムに蓄積した巨大なデータの集合をコンピュータによって解析し、これまで知られていなかった規則性や傾向など、何らかの有用な知見を得ることです。

 

 

 

 

 

【第17問】
ウォータフォール型システム開発方法論は、システム開発を行う上での基本プロセスである。しかし、それには多くの課題があり、それらを克服することが、多様な開発方法論の提言の動機付けになってきた。
ウォータフォール型システム開発方法論に関する記述として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

  1. ウォータフォール型システム開発方法論では、開発プロセスを「要件定義」、「外部設計」、「内部設計」、「開発(プログラミング)」、「テスト」、「運用」の順に行い、後戻りしないことが理想とされている。
  2. ウォータフォール型システム開発方法論では、開発プロセスを「要件定義」、「内部設計」、「外部設計」、「開発(プログラミング)」、「運用」、「テスト」の順に行い、後戻りしないことが理想とされている。
  3. ウォータフォール型システム開発方法論に対して、スパイラルモデルでは一連のプロセスを何度も繰り返すことを許すが、その際には、まず全体の概要を構築し、それを徐々に具体化するプロセスが採用される。
  4. プロトタイプモデルは、ウォータフォール型システム開発方法論における「テスト」工程でのノウハウがなかなか蓄積できないとの課題に対応して提案されたものである。

 

【解答と解説】
解答:ア

ポイント

ウォーターフォールモデル
システム開発の手順を模式化したモデルの一つで、設計やプログラミングといった各段階を一つずつ順番に終わらせ、次の工程に進んでいく方式。最も古典的な開発モデルの一つで現代でも広く普及している。要件定義、外部設計、内部設計、開発(実装)、試験、本番稼働(納品)、運用といった各工程を時系列に沿って順に並べ、一つ前の工程が終わったらその成果物をもとに次の工程を始める、という単純なルールで進めていく方式である。滝(waterfall)を水が流れ落ち、逆戻りしないという意味合いでこのように呼ばれるようになった。

スパイラルモデル
情報システムやソフトウェアの開発工程のモデルの一つで、設計・実装・試験・評価といった一連のプロセスを何度も繰り返し、次第に完成度を高めていく方式。

プロトタイピング
工業製品の開発手法の一つで、設計の早い段階から実際に稼働する製品モデル(プロトタイプ)を作成し、その検証とモデルの再制作を何度も反復する手法。

e-words引用

 

解説

  1. 正解です。ウォータフォール型システム開発方法論の適切な説明になっています。
  2. 不適切です。「運用」、「テスト」の順番が逆になっています。
  3. 不適切です。スパイラルモデルは設計・実装・試験・評価といった一連のプロセスを何度も繰り返し、次第に完成度を高めていく方式であり、ウォータフォール型とプロトタイプ型を組み合わせた手法です。
  4. 不適切です。プロトタイプを使うことで事前に成果物のイメージを共有することができ、ウォータフォール型の「完成したら要望と違った」 といった欠点を解決するために考案された手法です。

 

 

 

 

 

【第18問】
ソフトウェア開発の見積もり手法には、大きく分けて、類推法、パラメトリック法、ボトムアップ法がある。
それらの手法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

  1. LOC 法は、プログラムのステップ数に基づいて見積もりを行う手法であり、パラメトリック法に分類される。
  2. ファンクションポイントは、どの見積もり手法でも必要となる重要データである。
  3. ボトムアップ法は、要件定義の段階で見積もる手法であり、以降の段階ではより詳細なパラメトリック法が用いられる。
  4. 類推法は、過去の類似システムと比較して見積もる手法で、標準タスク法などがこれに該当する。

 

【解答と解説】
解答:ア

ポイント

LOC法
ソフトウェアの規模を計測する手法の一つで、ソースコードの行数を用いる手法。最も古くから存在する手法の一つで、ソフトウェア開発の受発注の基準などで用いられるプログラムの規模の推計などで広く普及している。

パラメトリック
解析の対象データが何らかの分布に由来すると考える。

FP法(ファンクションポイント法)
ソフトウェアの規模を計測する手法の一つで、内部の機能を数え上げ、それぞれの複雑さなどに応じて重み付けしたものを積算して点数として表すもの。

ボトムアップ
システム設計においては、はじめに個々の構成要素を細かく設計し、各要素の詳細な設計が固まってからそれをまとめ上げる形で全体像を設計する方式。

類推法
情報システム開発やソフトウェア開発などのコストや工数を見積もる手法の一つで、過去に開発した類似のシステムの実績を元に推定していく方式。

標準タスク法
情報システム開発やソフトウェア開発などのコストや工数を見積もる手法の一つで、全体を細かな作業工程に分解し、それぞれの標準作業量を足しあわせて全体の工数を推定していく方式。

e-words引用

 

解説

  1. 正解です。LOC法はソースコードの行数を用いる手法であり、パラメトリック法に分類されます。
  2. 不適切です。ファンクションポイントは、ファンクションポイント法で使用されるが、どの見積もり手法でも必要となるデータではありません。
  3. 不適切です。ボトムアップ法は、要件定義が終わった後にまとめ上げる形で全体像を設計です。
  4. 不適切です。類推法と標準タスク法はポイントに示したようにことなります。

 

 

 

 

 

【第19問】
ソフトウェアの開発では、作成したプログラムのモジュール単体に対するテストや、モジュール同士の結合テストなど、さまざまなテストをしてから運用に入る。
テストに関する記述として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

  1. 結合テストの方法の1つにビッグバンテストがあり、複数のモジュールを一挙に結合して、その動作を検証する。
  2. 上位モジュールと下位モジュールを結合してテストを実施したいが上位モジュールが完成していない場合、スタブと呼ばれるダミーモジュールを作ってテストする。
  3. ブラックボックステストでは、モジュール内の分岐や繰り返しなど、内部ロジックが正しいかをテストする。
  4. モジュールのテストでは、まずモジュール間を接続し、結合テストを行って全体の整合性を確認し、その後単体テストを実施してモジュール単体の動作を詳しくテストする。

 

【解答と解説】
解答:ア

ポイント

ビッグバンテスト
ソフトウェアのテスト手法の一つで、複数のモジュール(部品)を結合させたプログラムを、すべてのモジュールを組み合わせてから一気に動作検証する方式。実行前にそれぞれのモジュールは単体テストを完了している必要がある。

ブラックボックステスト
ソフトウェアやシステムのテスト手法の一つで、テスト対象の内部構造を考慮に入れず、外部から見た機能や振る舞いが正しいかどうかだけを検証する方式。

e-words引用

 

解説

  1. 正解です。結合テストの一つにビックバンテストがあり、適切な説明になっています。
  2. 不適切です。上位モジュールが完成していない場合、ドライバと呼ばれるダミーモジュールを作ってテストです。
  3. 不適切です。説明がホワイトボックステストに関する説明になっています。
  4. 不適切です。順番が逆になっています。モジュールのテストでは、単体テストを実施してモジュール単体の動作を詳しくテストした後で、モジュール間を接続し、結合テストを行って全体の整合性を確認します。

 

 

 

 

 

【第20問】
システム化の構想や計画、あるいは IT 投資評価などを行う際に必要となる概念やフレームワークなどに関する記述として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

  1. EA(Enterprise Architecture)とは、組織全体の意思決定の階層を、戦略的計画、マネジメントコントロール、オペレーショナルコントロールの3つに分けて、システム化の構想をするものである。
  2. IT ポートフォリオとは、リスクやベネフィットを考慮しながら IT 投資の対象を特性に応じて分類し、資源配分の最適化を図ろうとするものである。
  3. SLA(Service Level Agreement)とは、IT サービスを提供する事業者と IT サービスを利用する企業間の契約で、IT サービスを提供する事業者が知り得た経営上あるいは業務上の知識や情報の秘密を漏えいしないための秘密保持契約をいう。
  4. WBS(Work Breakdown Structure)とは、現行の業務フロー分析を行い、システム化の範囲を定めるために用いる手法である。

 

【解答と解説】
解答:イ

ポイント

EA
大企業や政府機関などといった巨大な組織の資源配置や業務手順、情報システムなどの標準化、全体最適化を進め、効率よい組織を生み出すための設計手法。

ITポートフォリオ
企業などが情報システムなどIT関連の投資を行う際に、対象をその特性によっていくつかの種類に分類し、企業戦略などに沿って投資額の配分を調整する手法。

SLA
サービスを提供する事業者が契約者に対し、どの程度の品質を保証するかを明示したもの。通信サービスやホスティングサービス(レンタルサーバ)などでよく用いられる。

WBS
プロジェクトマネジメントで計画を立てる際に用いられる手法の一つで、プロジェクト全体を細かい作業に分割した構成図。

e-words引用

 

解説

  1. 不適切です。説明がマネジメント・コントロール・システムのものになっています。
  2. 正解です。IT ポートフォリオに関する適切な説明です。
  3. 不適切です。SLAはサービスを提供する事業者が契約者に対し、どの程度の品質を保証するかを明示したものです。
  4. 不適切です。WBSはプロジェクト全体を細かい作業に分割した構成図です。

 

 

 

 

 

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